埼玉県(上尾市)地域社会少林寺拳法指導者研修会
期間 | 平成26年11月15日(土)~16日(日) |
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場所 | 埼玉県立武道館 |
参加者 | 125名 内中学校教員4名 |
派遣講師 | 松井邦彦大範士八段、中島正樹正範士七段 |
概要
上尾市で少林寺拳法指導者研修会が開催されるのは、3年連続。今年度は埼玉県少林寺拳法連盟からの要望により、中学校必修化に特化した内容の講義・実技が行われた。
初日は、松井講師が「少林寺拳法の修練のあり方」と題し、自身の学んだ技術、教えを地域社会にどのように役立てるか、指導者としての心構えについて講義を行った。続いて、中島講師が準備運動、体幹トレーニングを指導。午後は2段以下と3段以上に分かれて、基本を中心とした技術研修が行われた。
2日目は、少林寺拳法連盟中学校武道必修化プロジェクト委員会委員長の中島講師が中心となり、中学校必修化をテーマとした講義・実技が行われた。
中学・高校教諭である中島講師が実際に中学校授業で行っている指導法を紹介。
・生徒:少林寺拳法部員が6名。それ以外は初心者。
・45分の授業を4コマ。1月・2月に実施。
・「生徒の主体性の発揮」、「技能の習得」、「武道家としての態度の涵養」を目指す。
・少林寺拳法の教えである守主攻従を基本とし、護身術としての体得を目指す。
指導する上でのポイントは次のとおり。
・生徒に興味をもって取り組んでもらうためには、入口をアバウトに、少林寺拳法の教えを前面に出すと生徒は疲れてしまう。
・体育授業として運動量を確保し、少しずつ少林寺拳法の理念を伝えることが大切。
・技の出来だけを評価基準にするのではなく、生徒自身に評価基準を考えさせると生徒の意欲が高まる。
・グループミーティングを取り入れ、生徒に考えさせることも効果がある。
・教育目標の設定が武道指導の鍵である。
最後に、「技能・知識理解」より「関心・意欲」を重視することが大事であり、少林寺拳法が中学校の体育授業に取り入れられるよう、今後も力を入れていきたいと講義をしめくくった。
午後はグループに分かれて、組演武を発表した。評価基準(気合いが出ているか、2人の息が合っているかなど)をグループごとに決め、演武後には評価を演武者に伝えた。評価基準を明確にすることは、少林寺拳法を学校で指導する際、非常に効果のある指導法であると説明があった。
今年度、少林寺拳法を体育授業で実施している中学校は全国で26校。少林寺拳法連盟では、今後各都道府県において2校実施を目指しており、多くの中学校で実施されるよう方策を検討する予定である。
◇参加者の声
▽中学校教員(女性):国語の教員をしているが、授業をいかに活性化するか、ヒントを与えていただきました。
▽中学校教員(男性):今までの少林寺拳法に対する固定観念から脱する必要があると感じました。
▽高等学校教員(男性):初心者に対する導入の指導が参考になりました。
松井講師の講義
基本技の研修
中島講師が中学校武道授業の現状を説明
準備運動に少林寺拳法の技につながる動きを
取り入れた準備運動
受講者同士で技の確認
グループ別に評価基準を話し合う
受講者が演武内容を考える
グループが決めた評価基準に基いて評価を行う