武道の振興・普及

兵庫県(姫路市)地域社会柔道指導者研修会

期間 平成26年8月26日(火)・27日(水)
場所 兵庫県立武道館
参加者 10名(うち初心者7名)
派遣講師 山崎俊輔 七段(全日本学生柔道連盟 理事)
浅野哲男 七段(全日本柔道連盟 指導者養成特別委員会 武道必修化・安全指導WG委員)

概要

 研修会は、中学校武道必修に特化した内容で8月26日、27日の二日間開催され、初日は、浅野講師が「安全を確保した柔道指導」をテーマに講義を行った。柔道の安全指導と事故防止、指導者の責任と義務、事故発生のメカニズム、柔道による重症頭部外傷の現状(2003年~2010年)及び全日本柔道連盟の安全対策への取組み等をわかりやすく説明。続いて山崎講師が、学習指導の実際、事故を未然に防ぐための柔道指導の要点、及び、学習指導要領の趣旨を踏まえた授業づくりについて講義を行った。
 実技指導は、浅野講師が受講者を帯(赤、黄、青)の色により3グループに分け、柔道着の着方、受身の指導と授業のシミュレーションを行った。各グループ別に、出足払、支釣込足、膝車等の足技の指導に始まり、特に前回り受身は指導が難しいとのことで時間をかけて行った。続いて、体落、釣込腰、大腰、大外刈、小内刈等の指導を行った。

 2日目は、地元講師の試合を見て技判定の審判を体験し、午後からは、袈裟固、横四方固等の固め技と、逆にその技から逃れる方法や防御を固められた場合の対処法などについて指導を受けた。
 最後に、講師との質疑応答があり2日間の研修を終えた。

◆ 参加者の声
□教員・女性
浅野先生から教わった、畳の使い方を実践しています。前回り受身は、畳の継ぎ目を使うことで生徒も理解しやすく、スムーズに学習ができました。去年初めて投げ技を指導しましたが、まだまだ言葉が足りず難しさを感じました。今年も教わったことを生徒にていねいに伝えたいと考えています。

□教員・女性
女子中高に勤務しています。力のない女性でも、足の形や手の角度など、ちょっとしたコツを掴むことで簡単に相手を投げたり持ち上げたりできることがわかりました。

□教員・男性
最初にゴール地点を説明し、一つ一つ段階を追って取り組むことが大事だとわかりました。

【受身の段階的指導】

受身を取る場合の首の緊張を確認

中腰からの後ろ受身

寝ている人のお尻の上に座ってからの後ろ受身

横受身の指導

前回り受身の指導(帯を使って手足の位置を確認する)

【技の指導】

技の指導をする浅野講師と山崎講師

審判の指導

寝技から逃れるための運動

寝技に対して防御姿勢をとった相手への対処法