兵庫県(姫路市)地域社会柔道指導者研修会
期間 | 平成25年7月30日(火)・31日(水) |
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場所 | 兵庫県立武道館 |
参加者 | 47名 (中学教員参加32名 高校教員参加15名) |
派遣講師 | 山崎俊輔 七段(全日本学生柔道連盟 理事) 浅野哲男 七段(全日本柔道連盟 教育普及委員会副委員長) |
概要
研修会は、中学校武道必修に特化した内容で7月30日、31日の二日間、中学教員と高校教員延べ47名が参加して開催された。
柔道を専門としていない参加者が多く、全員が中学教員(中等教育含む)または高校教員であり、浅野哲男講師、山崎俊輔講師ともに中学生に対して安全で楽しい柔道の教授方法について講義と実技指導に多くの時間を費やした。
浅野講師は、「安全に、楽しく、柔道を学ぶ」と題した資料を基に、柔道による頭部外傷(脳静脈断裂・急性硬膜下血腫・脳しんとう)および熱中症等の安全に主眼を置いた講義を行い、山崎講師は、「安全で楽しく、効果的に取り組める柔道の授業について」の資料により、心の教育・モラル教育を中心に「礼法」、「精力善用」、「自他共栄」について講義を行った。
実技指導について、浅野講師は「授業で習った受身を日常に生かしてこそ柔道の中学校武道必修化の意義がある」と、受身の重要性と引き手の必要性を事あるごとに説き、初心者に教える際の注意点について段階を追って指導する方法を懇切丁寧に行い、帯の色分けにより(6種類)授業のシミュレーションを行った。
山崎講師による実技指導は、相手に技をかける際のポイントを中心に、危険なポイントも確認しながらの指導となった。技についても受身のそれと同じように段階的に指導していく方法を実践した。(スモールステップによる練習方法)
柔道指導の原則
・低 ⇒ 高 ・単 独 ⇒ 相対・弱 ⇒ 強 ・基 本 ⇒ 応用
・遅 ⇒ 速 ・単 純 ⇒ 複雑
・易 ⇒ 難 ・その場 ⇒ 移動
参加者からの意見
柔道の歴史から礼節など、技の前の理解が必要。今回の研修会で初心者の自分でもできるような気になった(教員・女性)。自分の指導経験のなさが課題。安全のポイントは学べたが、どこまで生徒に伝えられるか。一方で、柔道の楽しさ、できたときの達成感や喜びを感じたので、生徒にも伝えたい(教員・女性)。柔道で身につく体捌きや理念を身につけられた(教員・男性)。1クラス全員を一斉指導することの難しさと、生徒の恐怖心を取り除くことの難しさを感じた(教員・女性)。柔道がこんなにも楽しいものだとは知らなかった(教員・女性)。