奈良県(橿原市)地域社会剣道指導者研修会
期間 | 平成24年8月27日(月) |
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場所 | 奈良県立橿原公苑第1体育館 |
参加者 | 43名(うち中学校教員39名参加) |
派遣講師 | 佐藤 義則教士八段、山田 博子錬士六段 |
概要
本研修会では1日をとおして佐藤講師・山田講師から、授業中に剣道を指導する際、教員は技術のみを教えるのではなく、安全確保・礼の大切さなどを生徒に分かりやすく教える必要があると徹底して伝えられた。
授業の導入部分では新聞紙を木刀で切ったり、木刀でボールを打ち、バスケットボールのドリブルのような動きを行った。遊びの中に武道的要素を取り入れ、興味を持たせつつ授業を行う方法がアドバイスされた。
次の段階では攻防の楽しさを学ぶため、対人動作を取り入れた練習を行った。この練習は一人ではできないため、生徒が夢中になってルールを忘れていたら教員が繰り返し注意し、安全に行えるようにすることが肝心であると説明があった。
また、実際に剣道の動きをする前に木刀・竹刀用語の説明から入り、理解を深めてから行ったほうが、よりスムーズに授業を進められるとアドバイスがあった。そのほか、号令のかけ方や空間打突などについて、ひとつのやり方に拘らず、生徒に合った方法で実践するよう指導された。
午後に行った実技研修でははじめに、アキレス腱の怪我や、竹刀の不整備による怪我を防ぐため、しっかり確認しながら進めていくよう説明があった。また、面や小手などの剣道具の付け方では、誤った付け方では打たれたときに痛かったり、怪我の原因になるため、はじめのうちにしっかりと説明し、生徒間で自発的に着装が実践できるようにすることが重要だと指導された。
本研修会は1日という短期間ではあったが、授業の導入部分から順に重要なポイントの説明があり、受講者からは「様々なアイデアを教えていただいたので、授業に取り入れたい」という感想が多くきこえてきた。最後に佐藤講師から、「段階的な指導を心掛け、それぞれの環境・生徒に見合った欲張り過ぎない授業を行ってほしい」という言葉があり、研修会は盛会裏に終了した。