中学校武道必修化の概要と経緯
中学校武道必修化の概要
平成20年3月改訂の中学校学習指導要領に、第1、第2学年の保健体育で武道が必修になることが明記され、平成24年度から完全実施されました。
それまで、中学校の保健体育で、武道の領域は学年ごとに選択となっていましたが、この改訂により、男女共に全ての中学生が第1、第2学年において武道を学ぶことになりました。第3学年は、引き続き選択となります。
中学校学習指導要領(平成20年3月告示)(文部科学省サイト)
中学校学習指導要領解説(平成20年7月)(文部科学省サイト)
中学校学習指導要領(平成29年3月告示)(文部科学省サイト)
中学校学習指導要領解説(平成29年7月)(文部科学省サイト)
中学校武道必修化の経緯
平成18年12月に約60年ぶりに改正された教育基本法では、教育の目標として「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」が新たに規定されました。
その後、平成20年1月の中央教育審議会答申の中で、体育科の課題の一つとして「学習体験のないまま領域を選択しているのではないか」との指摘があり、「武道については、その学習を通じて我が国固有の伝統と文化に、より一層触れることができるよう指導の在り方を改善」することが示されました。
これを受け、平成20年3月改訂の中学校学習指導要領では武道を含めたすべての領域が必修となり、武道が「伝統と文化を尊重し……」と謳う改正教育基本法の教育の目標を実現する役割を担うことになりました。