日本武道館発行の単行本
大東流合気柔術 琢磨会
その技法と合気之術
その技法と合気之術
中興の祖・武田惣角から久琢磨に、そして森恕に受け継がれた神秘の武術。小手を駆使した関節技・急所技から、抜き合気・入れ合気・触れ合気・前肩詰め合気などの合気之術まで、今まで門外不出とされてきた数々の技法の神髄と極意を、琢磨会総務長が明らかにする。
四六判・上製・238頁
2,200円
- 内容
目次
- 1章 大東流合気柔術の歴史と特色
- 第1節 歴史と技法
歴史/久琢磨と琢磨会/技法·皆伝目録/技法・優れた特徴 - 第2節 技の大きな特色
四つの大きな特色/技の数が多い/技はほとんどが小手技である/技の掛け方が柔道とは全く異なる/技の最高峰が合気之術である - 2章 急所技
- 第1節 外四ヶ条
外四ヶ条/「四ヶ条」という呼び方/技の本質は身体操作/相手を浮き崩しにする/「肩を抑え極める技」と「引き倒す技」/極意が見えた - 第2節 内四ヶ条
内四ヶ条/大東流合気柔術との出合い/稽古の様子/当時の稽古方法/惟神の武道 - 3章 関節技
- 第1節 外逆・呼吸締め、 深逆
二ヶ条「外逆 呼吸締め」/三ヶ条「深逆」/技の基礎にある合気 - 第2節 関節技と合気技の違い
関節技と合気技/そっと触れるように押す/「曲支の合気」「抑支の合気」 - 4章 合気之術
- 第1節 抜き合気
抜き合気/究極の抜き合気/自分の力を抜く/「ふっと抜け」/見えない技 - 第2節 入れ合気、 触れ合気
防御本能/入れ合気(固め合気)/触れ合気 - 第3節 肘延ばし
肘延ばし/苦労した会得/コツを発見/広く使われている技 - 第4節 両手捕リ合気投げ
武道界のノーベル賞?/拇指丘/拇指丘を攻める/本能的な動き/夢想と無意識の動き - 第5節 前肩詰め合気、肩載せ合気
- 小手技の宝庫/極意会得を目指して/前肩詰め合気/肩載せ合気/力を抜いて載せるだけ/身体相互間の同一反応
- 第6節 禁忌の技 綾に組む
両手を綾に組む/検討すべき課題/千葉紹隆師による解決/禁忌の合気 達磨極め - 第7節 手甲の合気と腰の砕き
手甲の合気/前肩詰め合気を併用/腰の砕き/腋窩の合気による腰の砕き - 第8節 合気と拍子
大東流の合気技/肘窩の合気/技の三要素 - 第9節 掛手と合気(一)
掛手と受手/総伝写真集に残された掛手/掛手を一言で言い表すと - 第10節 掛手と合気(二)
相手の攻撃を利用して掛ける「受手の合気」/相手に積極的・先制的に掛ける「掛手の合気」/掛手の合気は手刀の技 - 第11節 手の内の合気と手甲の合気
手の内の合気/合気技と関節技の術理/手甲の合気/偶然の発見から会得 - 第12節 背合気と寸口の合気
背合気/崩しのタイミング/寸口の合気/「合気は相手にある」 - 第13節 小手の合気
何故、「小手」なのか/刺激の加え方は微妙かつ精妙に/「親指の殺し」 - 5章 琢磨会のその他の技法
- 第1節 袖技
袖技/摑まずに攻める/手刀の技法/手刀の摑み - 第2節 立ち極め
立ち極めとは/久琢磨師の立ち極め/相手の動きを完全に停止させる立ち極め/「極めの合気」を掛ける - 第3節 最後は足だ
足技と武道/大東流における足技/足技をどう使うか - 第4節 同時打ちと最後の固め技
同時打ち─「交互に打つのは芸者の太鼓」/具体的にはどのような動きか/最後の固め技/「そこで引きあげろ」 - 6章 合気は技術である
- 合気は技術である/説明されてこなかった技術/相手の動きを引き出す技術/修業者に望むこと