島根県(松江市)地域社会柔道指導者研修会
期間 | 平成23年10月27日(木)・28日(金) |
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場所 | 島根県立武道館 |
参加者 | 64名(全て中学校教員。有段・級者39名を含む。) |
派遣講師 | 尾形敬史八段、向井幹博七段 |
概要
本研修会は、尾形講師の「指導者育成は技術を高めるためだけでなく、人格を高めるためのもの。授業においては、しっかりとしたプログラムで生徒に指導すれば安全であると考えている。平成24年度からの中学校武道必修化について、不安を抱えている指導者の方々が自信を持てるような内容にしたい。」という講話から始まった。生徒の柔道に対してのイメージは「痛い・恐い」といったものが多いが、授業の導入では、段階を経て指導していくことでそのイメージを払拭することが円滑な授業を進めていく上でのポイントになるという。
続いて向井講師が行った授業の導入紹介では、バレーボールや野球など柔道専門外の指導者も、各種目の特性を活かした準備運動をし、柔軟を取り入れた動きをすることを指導した。その途中、過去30年間で子どもの骨折率はおよそ2倍になっていることや、蹲踞の構えが取れない子どもが多いという話をし、受講者には自分たちが学生のときにしていたことを強要するのではなく、現場に応じた授業づくりをしていくように注意した。
午後の講義では、礼法・受け身の指導のあとに基本投げ技の指導に移った。技の中で重要な部分を覚えさせるために簡単な言葉で説明したり、チーム・ティーチングでは体格の近い者同士で組をつくるといった工夫が紹介された。
受講者の中にはまだ一度も授業で柔道を指導したことのない者も参加していたため、尾形講師からは、「約束稽古で上手に受け身が取れるようになることが目標でもよい。しかしできれば安全管理をしっかりとした上で抑え技だけでなく投げ技も指導し、生徒に柔道の楽しさを知ってもらいたい。」という希望が述べられた。
研修会2日目は向井講師の実技指導が行われ、前日練習した投げ技の連絡・変化や、基本的な抑え技とその応じ方など丁寧な指導が行われた。研修会の終了後、全ての行程を終えた参加者に2日間の感想を聞くと、「体育教員の実技指導研修に参加したことはあるが、今回のような安全指導に理解のある研修会は初めて」、「丁寧な教え方でとてもわかりやすかった」、「自信を持つことができた」という明るい声が聞こえた。