武道の振興・普及

茨城県(水戸市)地域社会なぎなた指導者研修会

期間 平成24年7月28日(土)~29日(日)
場所 堀原運動公園
参加者 45名(36名が県内の有段者、9名が無段者。教員の参加なし)
派遣講師 高田まりこ教士、佐藤静子教士

概要

 研修会は高田講師による「外部指導者としての心構え」をテーマとした講話から始まった。
 話の要点をまとめると、
○生徒全員が望んで授業を受けるのではないことを理解すること。
○保健体育課教員と連携し、面白い授業になるよう工夫を凝らすこと。
○技術的なことのみでなく、「礼」についてしっかり指導すること。
○教えてやるという傲慢な態度でなく、指導させてもらうという謙虚な気持ちを持つこと。
○最も大切なのは、自分自身が身をもって範となるよう自信を持って指導を行い、指導者として不安な気持ちを生徒に見せてはならない。
などである。
 最後に高田講師は、「武道必修化におけるなぎなたの存在感は小さく、選択される武道も柔道、剣道、相撲ばかりですが、参加者の皆さんの熱意次第で状況は変化すると思います。なぎなたの普及活動を一緒に頑張りましょう」と締めくくった。
 講話の後、大道場に移動して実技指導に移った。実技は有段者と無段者で分け、有段者はさらに三班に分けて指導を行った。初日午前は八方振り、午後はしかけ応じを「気剣体の一致」の重要性を説きながら指導した。
 二日目も実技指導の前に講話があり、この日は「初心者への指導ポイントについて」をテーマとして佐藤講師が講話を担当した。
 佐藤講師は自身の外部指導者としての経験を踏まえて講話を展開し、参加者も熱心にメモを取り、集中して話に聞き入っている様子であった。
 話の要点としては、
○町のなぎなた教室とは違い、授業内で指導を行う際は、限られた時間でしっかりカリキュラムを終えること。
○礼儀だけを切り離して指導するのではなく、授業にうまく組み込んで教えなければ、子どもは退屈してしまう。
○なぎなたの楽しさを教えるにはまず、長い獲物で物を打つ喜びを教えてあげるのが良い。
○命令口調での指導は厳禁。楽しく、和やかなムード作りを心掛ける。
などである。
佐藤講師が強調した点は、授業を受ける生徒に合わせて授業を行うということであった。
講話の後、実技に移り、しかけ応じを全員で行った。